こんにちは。
今日は、多くのママ・パパから相談を受ける
「2歳のおもちゃの取り合い」
についてお話しします。
「またお友達のおもちゃを取ってしまった…」
「貸してが言えない。」
「保育園でトラブルになってしまう。」
そんな経験はありませんか?
実は、おもちゃの取り合いには
子どもの成長にとって大切な意味があります。
今日は発達心理学の視点から、
なぜ2歳は取り合いをするのか、
そして大人はどう関わればいいのかをお伝えします。
おもちゃを取るのは「悪い子」だからではない
まず最初に伝えたいことがあります。
おもちゃを取る子は、
意地悪な子でも、
わがままな子でもありません。
実は2歳頃は、
脳も心もまだ発達の途中です。
「これで遊びたい!」
と思った気持ちが先に動き、
その気持ちを抑えたり、
順番を考えたりする力はまだ育っている途中なんです。
つまり、
「欲しい!」という気持ちが強いことは、自然な発達の姿なんです。
2歳は「自分」が育つ時期
2歳頃は、
「自分でやりたい」
「これは僕の!」
という気持ちがとても強くなります。
これは、自我の発達によるものです。
自分の意思を持ち始める大切な時期だからこそ、
物へのこだわりも強くなります。
だから、
お友達が遊んでいるおもちゃが急に魅力的に見えたり、
「今、それが欲しい!」
という気持ちになることがあります。
これは成長の証でもあります。
「貸して」が難しい理由
大人は、
「貸してって言おうね。」
と簡単に言いますよね。
でも2歳の子どもにとって、
これはとても難しいことなんです。
なぜなら、
「自分は遊びたい。」
「相手も遊びたい。」
という二つの気持ちを同時に考える力は、
まだ十分に育っていないからです。
相手の気持ちを想像する力は、
少しずつ経験を重ねながら育っていきます。
だからこそ、
今できないのは当たり前なんです。
取り合いは社会性を育てる経験
ここが一番大切なお話です。
おもちゃの取り合いは、
実は社会性を育てる大切な経験です。
例えば、「貸して。」と言う経験。
「今使ってるよ。」と言われる経験。
待つ経験。
断られる経験。
譲る経験。
そして、
仲直りする経験。
これらはすべて、
将来、人と関わるために必要な力になります。
つまり、
取り合いそのものが悪いのではなく、
その経験を通して子どもは社会のルールを学んでいるのです。
大人がすぐに解決しすぎない
取り合いになると、
つい大人は
「貸してあげて。」
「順番ね。」
とすぐに解決したくなります。
もちろん、安全を守ることは大切です。
叩く、噛むなど危険な行動は止める必要があります。
でも、
毎回すぐに答えを出してしまうと、
子どもが考える機会を失ってしまいます。
少し様子を見ながら、
子どもたち自身がどうしようとするのかを見守ることも、とても大切です。
大人の役割は「気持ちを言葉にすること」
2歳はまだ、
自分の気持ちを言葉で表現することが苦手です。
だから、
大人が代わりに言葉にしてあげましょう。
例えば、
「このおもちゃで遊びたかったんだね。」
「貸してほしかったんだね。」
「まだ使いたかったんだね。」
すると子どもは、
「この気持ちはこうやって伝えるんだ。」
と少しずつ学んでいきます。
子ども同士だからこそ育つ力
Little Bloom Schoolでは、
子ども同士の関わりをとても大切にしています。
なぜなら、
順番を待つことも、
思い通りにならないことも、
相手の気持ちを知ることも、
子ども同士だからこそ経験できるからです。
もちろん、
最初はうまくいきません。
でも、
うまくいかない経験こそが、
コミュニケーション力や、思いやり、
感情をコントロールする力を育てていきます。
だから私は、小さな取り合いも
成長のチャンスだと思っています。
今日からできる関わり
最後に、
今日から意識してほしいことを3つお伝えします。
①すぐに「貸して」を強制しない
まずは子どもの気持ちを受け止めましょう。
②気持ちを代弁する
「遊びたかったね。」
「悔しかったね。」
「まだ使いたかったね。」
感情に名前をつけてあげます。
③解決より経験を大切にする
大人が全部解決するのではなく、
子どもたちが少しずつ学ぶ時間を作ってあげましょう。
まとめ
2歳のおもちゃの取り合いは、
困った行動ではありません。
人と関わる力が育ち始めたサインです。
「欲しい。」
「貸してほしい。」
「まだ遊びたい。」
そんな気持ちを経験しながら、
子どもは少しずつ、
順番を待つこと、
相手を思いやること、
自分の気持ちを伝えることを学んでいきます。
だからこそ、
大人にできることは、
取り合いをゼロにすることではなく、
安心して経験できる環境をつくることです。
その積み重ねが、自己肯定感や非認知能力、
そしてこれから先のコミュニケーション力へと
つながっていきます。
おもちゃの取り合いは、
『困った行動』ではなく、
『人と生きる力』を学び始めたサインです。
今日の小さなぶつかり合いが、
未来の『思いやり』や『コミュニケーション力』の土台になっていきます。